軽運送を開業して思ったこと。

それは”商売とは人と人とのつながりのなかで成り立っている”ということ。

誰かの需要に対してこちらが相手の望むものを供給できればそれがそのまま価値となる。
対価となる。信用となる。

当たり前かもしれないですが、突き詰めて言えばそういうことです。

私のスタンスとしてはドライバーの方でも、また、取引先の人でも基本的には追いません

来るもの拒まず、去る者追わず。

ドライバーの方でいえば、やりたいという人には丁寧に教えます。
将来自分の会社を大きくしたいという人にはこちらもそのつもりで教えます。

取引先でいえば、こういう仕事をやってほしいという依頼に関しては極力仕事を受けます。
いろいろな事情により受けられないこともありますが、極力依頼されたものは受けていきたいというスタンスで臨みます。
逆に無理難題を押し付けられそうな場合は、その事情を説明します。
様々な観点を探り合いながらお互いの妥協点を見出そうとします。
お互いの折り合いのつく着地点が見つかればそこに向かって進みますし、折り合いがつかなければお互いにとってそれ以上ことを進めても良くないと判断し撤退します。

無茶をするつもりはありませんし、無茶な依頼を受けてその無茶をドライバーに押しつけたくもないのでそれ以上追うことを辞めます。

軽運送独立当初はこの辺の妥協点、着地点がどの辺なのかというのが分かりません。
だから、取引先に極端に安い金額で仕事をさせられることも多かったです。
また、新規ドライバーでも仕事開始2日目で頭が痛い、病院に行く、それから1週間絶対安静だと、結局自分がそのドライバーの尻拭いをすることもありました。
要は、どこへ行っても長続きしないドライバーに利用された格好です。

世の中、いろんなひとがいるんだな、と勉強になったといつも思うようにしています。
その一つ一つに腹を立てても仕方がありません。
一喜一憂しているヒマはありません。
商売を成功させようと思うのであれば、仕事を成立させ続けなければなりません。
誰に愚痴を言っても状況は変わりません。
すべては自分の責任のもとすべてに対応する心構えがなければ信用はつきません。

1歩1歩着実に。

その積み重ねが信用となります。
財産となります。
自分自身というブランドが確立されます。

私のスタンスであります”追わない”
これは去る者を追わない。
その去る者に対しても、感謝を忘れないということでもあります。

極端に裏切り行為や、嫌がらせをされたような方であれば別ですが、お互いの着地点が見つけられなかった、要は金額が見合わなかったとか、そういった場合は悪い終わり方にならないようにします。
「また機会があれば連絡しますね」
的な対応でしばらく連絡を取らないようにします。
そうすることでまたいつか、とんでもない時に突然連絡がきたりするのです。

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他の記事でも書いたことはあると思いますが、会社といっても最終的には人です。
ドライバーも当然、人間です。

人と人との交流の中で付き合いが濃くなる時期もあれば薄くなる時もあります。

そういう一つ一つを大事に。

私の人生において高校大学と演劇部に所属しておりました。
演劇の公演はだいたい金曜日から日曜日にかけて全5回公演というのがほとんどの流れでした。
金曜日の夜。
土曜日の昼からと夜から。
日曜日の昼からと夜から。
全5回の公演を行います。

友人知人にチケットを買ってもらい見に来てもらいます。
それぞれ都合の会う時に見に来てもらいます。
チケット代はだいたい2000円前後でした。

このとき、われわれ運営側の舞台裏はどうかというと、、、
金曜は初日だから、気合い入れて
土曜は昼夜軽く流して
日曜は二回目の最終公演に向けてテンション上げて、、、

とならないように運営側と役者、裏方のスタッフへと必ず通達させる名文句がありました。
「今日来てくれるお客様は明日は絶対に見に来ない、明後日も見に来ない。
今日来てくれるお客さまに最高の演技を、最高の芝居をお見せするのが
お金をもらっている我々の責任です。お金をもらっている以上、プロです。
一期一会。。
今日のお客さまに最高の芝居を見せて、自分が後悔しない公演にしていきましょう」

このようなことを公演が始まる45分くらい前に、舞台に全員集め運営側は徹底します。
毎公演始まる前にやります。

そして、幕が上がったら芝居は止められません。
どんなことがあっても幕を下ろすまでは一つの芝居として完結させなければなりません。
突然大道具が倒れても、小道具が壊れても、衣装が破れても、どんな事態にもその場で対応して一つの公演として終わらせなくてはなりません。

脱線しましたが、演劇部で学んだことはいろんなところで役に立っています。
一期一会。。
この気持で全力で取り組んだ結果の物別れに後悔はありません。
ただ、商売は一度の出会いで終わらない可能性も秘めているところに面白さも兼ね備えているのですが。。

先ほどもお話ししたようにいろいろな形で、人と人とは交流を繰り返すのです。
人と別れた後、ブーメランのように返ってくることも珍しくありません。
惑星が太陽の周りを回るように、その周期は長いこともありますし短いこともあります。

変な終わり方をしない限りは、その周期は繰り返す可能性があるのです。

人との対応は、一期一会。
その時その時に、自分のできる精一杯の対応をすることで人との信用はついてきます。

この繰り返し。

商売、自営業を成功させるとかっていうお話ではないような気はしますが、こういう部分で本当の意味での人間関係の差が出ていくのではないかと思っておりますし、こういう部分がしっかりしている人が商売、自営業を成功へと導くのではないかと思います。